お食事会報告
第53回 白金台 カシーナ・カナミッラ 佐藤シェフ
テーマ「佐藤護シェフの四季を謳う ラツィオ−ひと口の料理に隠された壮大な歴史」
平成19年6月27日


 ラツィオ=ローマ料理=貴族の料理という解釈がありますが、それだけではなくローマ近郊の庶民の料理も独自の文化を持ち歴史を築いているのが特徴ともいえます。食事会の始まりは生ハムで出汁をとった卵入りのコンソメスープ。シンプルゆえに直球に感じるスープの美味さに、次の料理への期待がふくらんでいきます。アンティパストはシェフがこだわって選んだ有機栽培のピーマンの詰め物や、バッカラと米を詰めてグリルしたトマト。そしてローマ近郊の庶民料理‐羊や山羊の内臓の料理‐は野菜の甘みとともに上品な酸味が効いて内臓料理の苦手な方でもすんなりいただける味。プリモには、アマトリチャーナの原型になったとも言われる、赤ピーマンの煮込みソース(トマトがイタリアに入る前はピーマンがパスタソースの主な材料だったそう)をまとったフェットチーネ。パスタ生地にも赤ピーマンが練りこまれ、ピーマンの甘みが濃縮した一皿。そして参加者一同から大絶賛だったのが、自家製パンチェッタとペコリーノで作られたカルボナーラ。卵の深いコクとパンチェッタの香ばしい香り、主張しすぎない黒胡椒、と絶妙なバランスのパスタでした。セコンドにはローマ風のポルケッタ。皮はパリパリと香ばしく、中に詰められた内臓の芳りや旨みが凝縮した、お食事会でなくては味わえない贅沢な料理でした。

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