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お食事会報告
第35回 飯倉 リストランテ ヴェルソ ラルト 横江シェフ
テーマ「横江直紀シェフのアドリア海からアルプスへ
--ヴェルソ ラルト! (上に向かって!)」 異様な暑さの記録を伸ばし続けた2004年7月のお食事会の会場となったのは、FICTイタリア料理長期研修7期生の横江直紀さんがオーナーシェフを務める『ヴェルソ ラルト』。港区麻布台、ロシア大使館のすぐ近くという立地で、とてもスタイリッシュかつエレガントな空間のリストランテです。お食事会のテーマは、リストランテの名前と同じ『ヴェルソ ラルト』。…イタリア語で『上へ向かって』という意味をもちます。シェフの『常に上にむかって・・向上していきたい』という気持ちと、そんなシェフが生み出した今回のメニューにその意味が込められていました。シェフの修行したヴェネト州は、『水の都』として有名なヴェネツィアを州都とする北部イタリアの州ですが、その北側はアルプス山脈に向っていき、海から山までの特長ある地形をしています。今回のメニューにも海の料理から山の料理に向かって・・というシェフのストーリーが込められていたのです。 まずは素朴な味わいが楽しめる大麦のスープ。ヴェネトのチーズであるアジアーゴが添えられ、そのコクのある味わいがアクセントとなっていました。アンティパストは海の味わいがたっぷりつまった一皿。タコをモザイク状にまとめてから作ったカルパッチョは、タコの風味がギュっとつまった逸品。淡白なホタテにラルドの旨味をプラスしてから揚げたフリットと、殻ごと風味をとじこめたモエッケ(ソフトシェルクラブ)のフリット。シャコの蒸し物はさっぱりとレモンを添えて、と一皿で様々なヴェネトの海の味が楽しめました。また皆の注目を集めていたのは、添えられていたイカスミ入りのポレンタ。イカスミの海の味とポレンタの甘味が独特なおいしさでした。プリモピアットは手打ちパスタ2品とリゾット。ヴェネトの郷土料理であるビーゴリは、もっちりとした歯ごたえが特長の生パスタ。このパスタは、やはりこの地域でよく食べられるウサギを使ったコクのあるラグーでいただきます。全粒粉を使ったもっちりとした生地のラビオリの詰め物には、バッカラの煮込み。これもまたこの地域の特長ですが、パスタに全粒粉を使ったところが横江シェフ流。リゾットはヴェネトを代表するイタリア野菜ラデッキィオをふんだんに使い、目にもとても鮮やかでした。さて、クライマックスのセコンドピアットには鳩のグリルをダークチェリーのソースで仕上げた一皿。鳩肉の力ある風味がダークチェリーの香りと甘さでさらにコクを増す、見た目はエレガント、でもとても力強い一皿でした。 締めくくりのドルチェ、ヴェネトの白ワインソアーヴェの風味を加えた青リンゴのオーブン焼きとバニラのセミフレッドをいただきながら、我々のヴェネトの食の旅も終了。横江シェフの食材や料理に対する真摯な思いは、一皿一皿に乗って参加者の感激を生み出しました。これからシェフの作り出す新たな料理の数々を、その季節とともに味わっていきたいと感じる夏のお食事会でした。 |
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