お食事会報告
第28回 南青山 クチーナ・トキオネーゼ・コジマ 小嶋シェフ
テーマ「小嶋正明シェフの東京発沖縄風」
平成15年6月4日


 Cucina tokionese cozima は、その名のとおりトキオネーゼ=東京風のイタリアンを提案している人気の高いリストランテです。小嶋シェフはイタリア各地での修行を通じて、食材のおいしさとその魅力を最大に引き出す大切さを実感されたということです。帰国されてからは、イタリアで感じそして身に付けた精神を大切にしたい―その思いから、東京で手に入れることのできる、そして東京だからこそおいしく食べることのできる食材を取り入れ、その魅力を最大限に引き出す料理を作り出しているそうです。
 今回のお食事会では、シェフも初挑戦というエネルギーを一杯含んだ沖縄食材を使った料理がテーマ。あいにくの雨模様で少し蒸し暑さを感じるようになった気分を、まずはすっきりさわやかに変えてくれる食前酒とアミューズからスタートです。沖縄野菜の代表格<ゴーヤー>を使った食前酒は、見た目にも鮮やかで涼しげな淡いグリーンで、ほんのりとした苦味に胃も刺激を受け、徐々に空腹に火がついていくように感じます。同時にサービスされたのは、濃厚な空豆のピュレ。空豆そのものの甘さがぐっとひきしまった味わいで、この季節ならではの幸福を感じました。
 アンティパストは通常のメニューでも人気のマグロのタルタル。青海苔の磯の香りと隠し味の味噌が活きた、和風テイストのオリジナルのジュレに包まれたマグロは、丁寧に下処理された沖縄野菜のほろ苦さをやさしく軽やかに仕立ててくれていました。続いての温かい前菜にはキャラメリゼしたフォアグラが。添えられたマンゴーとの相性はバツグン、独創的な一皿でした。
 プリモピアットは全粒粉で作られた手打ちパスタ、ストラッチ。素朴な味わいながらモチっとした生地がバジルの青々としたフレッシュな香りと合って、いくらでも食べたくなってしまう味でした。メインとなるセコンドピアットは、この日のために沖縄から取り寄せた、珍しい皮付き豚もも肉の塊を3日間塩でマリネし、ローストしたお料理! 見るからに香ばしそうな塊肉の登場に、やはりフラッシュの嵐が。しっかりと焼き込まれた皮はパリパリで、肉はぎゅっとしっかりつまった味わいでした。添えられたサラダのトマトとキュウリは、やはり沖縄から取り寄せたものらしく味わいの濃い主役にもなってしまいそうなおいしさでした。
 コースの締めくくり、ドルチェは濃厚な羊乳のリコッタのムース、添えられたパッションフルーツのさわやかな酸味に『おかわりしたい!』という声があがりました。
 ひとつひとつのお料理に込められたシェフのイタリアへの思い、そして東京でイタリアンを提案していく姿勢に、参加者の拍手が鳴り止まない一夜となりました。

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