(Emilia Romagna エミリア・ロマーニャ州)
RISTORANTE IL CASALE
リストランテ イル カザーレ




住所 Viale Abruzzi – 47036 Riccione alta (RI)
TEL 0541/604620
FAX 0541/694016
営業時間 昼12:00〜14:30 夜19:30〜24:00
定休日 月曜日
ホームページ http://www.guest.net/casale/


 風船や綿菓子を持った人たちが海沿いの散歩道を行ったり来たり、時には遊園地で回転木馬に乗ってみたりと、まるで映画に出てくるような避暑地エミリア・ロマーニャ州のリッチョーネ。お目当ての「イル・カザーレ」は、そこから少し離れた、下の喧騒とはかけはなれた高台にあります。いかにも生活道路というアスファルトが敷かれただけの道を上っていくと、やがて見えてくるのが「イル・カザーレ」の看板です。門を入ると大きな駐車場があり、いつも何台も車が止まっています。そこを抜けて階段を上がり、バラなどの植物で囲まれたテラスを通り過ぎて、到着するのがアーチ型の入り口。でもその前にちょっと目を横に移すと、小さな自家製農園で季節の野菜が海から来る風を受けてゆれているのが見えます。摘み取っているのはネッラおばあちゃん―シェフのお母さんであり、料理の先生でもある方です。
 
 「イル・カザーレ」のお料理の特徴は、マンマから伝えられた伝統的なロマーニャ料理を洗練された形で出すことです。名物は、パスタの王国エミリア・ロマーニャ州らしく、なんと言っても手打ちパスタ。それもネッラおばあちゃんから、シェフである娘のマリアッスンタとマリエッラに伝えられた、薄いシコシコの極上品です。もちろん手打ちパスタといっても120席もある大リストランテですから、延ばすのにはパスタマシーンを使いますが、食感が優しくなるように木のローラーを取り付けてあります。少しでも手打ちの温かさが出るようにと、これは「イル・カザーレ」だけの心遣いから出た特注品。もうひとつ厨房の中で目につくのは、ピアーダを焼く台。ピアーダはこの地方独特のパンともいえる平たいお焼きです。それをお皿に見立ててステーキを乗せた料理は、遥か昔の中世料理を真似たもの。ピアーダごと食べればそれ一品でお腹が一杯になってしまいます。もう少し控えめにしたい方には、ブドウの葉で包んで蒸し焼きにしたポルチーニがおすすめです。もちろんワインの郷であるローマニャワインを忘れるわけにはいきません。州の名前はエミリア・ロマーニャとなっていますが、元はエミリアとロマーニャに分かれていました。その境界線をどのようにして知るのかは「旅人がのどが乾いた時、水をあげるのがエミリアで、ロマーニャではワインなのだ」というのがロマーニャ側での言い伝え。
 
 ホールは2方がガラス張りになっているので、夜になると下のリッチョーネの灯りが夜光虫のようにキラキラと光り、波音が聞こえてくるような気さえしてきます。昼間その海で遊んだ人たちが、真夜中を過ぎてもひっきりなしに訪れてきます。どうやらここは高台の不夜城。それも女性の心遣いに満ちている、安らぎのあるお城のようでした。
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