往復書簡


Subject: うれしい一言

琢へ

昨日日高さんから連絡があって、うれしい一言をいただきました。
「Ictの研修生は意識が高いですねえ。編集者の井川さんも(イタリアで修行しているコックさんたちを追った本を出した人)言っていましたよ。」ですって。うれしい限りです。
今日高さんのところで働いているのは、ソムリエの滝原、蝦名、調理の須波、寺田、古谷、宮崎君たち。彼らの仕事ぶりが評価されたのでしょう。また井川さんが話したのは7期の別の人なので・・・なにかみんなには共通の一途さがあるのかもしれませんね。

昨日は12期のメンバー2人が事務所にきてくれたので、9期の島崎君がシェフ兼マネージャーをやっているピッツァ屋に行って来ました。古い日本家屋を直したところで、料理もなかなかおいしくって「がんばっているんだなあ」と感心。FICTの二人も刺激を受けたようです。
活躍を見るのはとってもうれしいものです。
東京は薄曇り・・でも晴れる日もあるから、ポー河沿いの陰鬱さとは違いますね。
寒いでしょうけれど、風邪などお召しなさるな。

では、また。

ナガモト

Subject: あいかわらず・・・

長本さんってすごいですよね・・・。
俺が知っている有名シェフと、全部お知り合いだったりすんだもんな〜。

うれしいですよね!
でも、俺がレベルとか印象を下げていたりして・・・。
最近、疲れがたまっているみたいで、日記は書く気になれないし、休みの日にも家でゴロゴロしていたりするし、勉強しよう!って気力も沸いてこないんですよね・・・。
まぁ、もとから大して勉強はしていないんだけどさ・・・。

一応、最近「伊英辞書」なんてのを買ってみたので、持ち歩いてはいないのですが、遊び気分で開いてみたりはしています。

・・・っつーかイタリア語の勉強を集中しようよ・・・
な〜んてお叱りの声が聞こえてきそうですね。

次の休みは気分転換にミラノにでも行ってこようかな・・・。
でもって、ウチの店にあるモノ以外のノヴェッロでも飲んでこようかと思っているんでヤンス。

昨日は、プライベートライアンのDVDを見ていました。
この前、ウチの母に、俺の分と同僚のルイージの分で包丁を送ってもらったのですが、その際にアニキが一緒に送ってくれました。
マトリックスのも一緒に。

ソレを見てからネットでニュースを見たら、「イラクのイタリア軍司令部で爆破テロ」なんてのがあって、すっごく沈んだ気持ちになりました。

悲しいですよね。
なんでそうなっちゃうんだろうな・・・。
「正義のため」なのか、「家族のため」なのか・・・でも、あんまり好きじゃないな。
この前の選挙のマニフェストで、「憲法9条を改正して・・・」とかってのがあったけど、それもあんまり好きじゃない。
今の自分のおかれている環境が、いかに恵まれているのかと思いました。

・・・眠いんだな、やっぱし・・・
らしくナイ、まじめな意見も飛び出てしまった、とりとめのないメールでした。
今日はこんな感じで。
ではまたです。おやすみなさい。

Subject: 風に立つライオン

琢へ

琢もクレモナの地でいろいろ考えているのですねえ。

私も最近の日本について考えることがずいぶんありますよ。
例えば、最近中国であった話―大学で各国の人たちが、それぞれのお国自慢で民俗芸能などのパフォーマンスを行っていた時に、日本人グループは裸踊りをしたのだそうです。その下品さから中国を馬鹿にしていると、反日デモにまで発展してしまったのですよ。恥ずかしいねえ。表現の自由は良いけれど、人間として落とせないところってあるはずなのに、しかも価値基準の違う国の人に、受け入れられると思う常識の無さ。
昨日の新聞に出ていたエピソード。トロイの遺跡を発見したシュリーマンが日本に来た時に、通関を簡単にしようと官吏にお金を渡したら、微笑みながら返してきたとか。その当時の日本人は貧しい人も美徳を持っていたのですよね。
しかし戦後の自由って何なんだろう。
そして経済成長のはての歪みが、今一挙にでてしまっているんですね。

志のある人が少なくなったのかなあ。
私はこのところずっと、さだまさしにはまっていて、彼が歌を通して訴えたいことを心に受け止めています。その中で「風に立つライオン」という曲があって、アフリカに医療奉仕に行ったお医者さんの歌です。

まあ、そんなわけで、FICTのメンバー(大きくなるぞ〜と、吼えているような皆)をちょっと重ねてみたりしてしまうのですよ。志を持っているってところで。

では、また。

ナガモト

Subject: いい詩ですね

さだまさしは結構好きですよ。
日本にいる頃に、「恋愛症候群」とかをカラオケでよく歌ったなぁ・・・歳いくつだよっ!?
「この言葉がこんな風に使われるのか!?」って感じで、表現力ってゆーか言い回しが上手ですよね。

この唄は初めて見たのですが、とってもいい詩ですね。
感動しました。
ありがとうございます。

単純な見方をしても、日本に好きな人や恋人や奥さんを置いて来ている人たちは、「あぁ・・・そうそう・・・」って思うところが多いでしょうね。

なんかアルカイダが日本とイタリアを標的に入れているとか何とか・・・。
恐ろしいなぁ〜。

残念ながら、いや、幸いにも、俺は戦争やテロってものを身近に感じたことがありません。
しいてあげるなら、祖父が戦争で亡くなったそうなので、幼心に「おじいちゃん・・・顔も知らない・・・」って思ったことくらいですか。

過去に、アメリカの空爆が始まったときも、飛行機が貿易センタービルに突っ込んだときも、果ては名古屋でビルが爆発したときも、「なぜ?」と思いましたが、いつしか時間が過ぎて喉元を過ぎて行き、忘れていく。
俺もそんな、平和ボケした国の人間なんだなぁ〜とつくづく考えてしまいます。

戦争やテロはもちろん好きじゃない。決して正しいことではないと思う。
けど、もしも俺の身の周りの人たちが何かの拍子に爆弾テロに巻き込まれて死んでしまったりしたら・・・何を考えるのだろうか?
相手を恨んで報復する方法を考えるのか・・・そんなきっかけを作ってしまった現代を、国を恨むのか・・・ただ嘆くのかなぁ・・・。

「伝えたいことが伝わる」・・・って幸せですよね。
イタリア人に、なれない言葉で無理やり話して、なんとか伝わったとき。
好きな人に想いが伝わったとき。
ケンカしていた人に、ちゃんといきさつや理由を説明して分かり合えたとき。
ならば、「伝わらない」「伝えられない」って本当に悲しいことですよね。
俺の周りの人たちが死んでしまったとしたら、「ありがとう」も伝えられなくなってしまうことが悲しいのかな。

いつ、何が起こるかわからない・・・いつ別れが来るか分からない・・・だからって自分の思っていること全てを言いまくるなんてできないし、時に妥協したりしないと体が持たないですけど、
「伝えるられるとき」を逃しちゃいけないなぁと思うし、悔いが残らないように「すべきこと」をしなくちゃなぁと思っています。

今はがむしゃらにイタリアの空気を感じることですかね。

音楽とか絵とかスポーツとかの力って本当にすごいですよね。
人に感動や勇気や安息や興奮や・・・様々なものを与えてくれる。

俺らのやっている外食産業・サービス業もそういったモノを与えられる力があるんだと思います。

俺らはもちろん自分の為にやっている。
でも食べてくれる人が、俺らの創った空間を楽しんでくれる人がいる。

サイトの日記もそう。
見てくれる人がいて、何かを感じてくれる人がいる。

ただの通りすがりか、熱心に通い詰めてくれている人なのか、家族なのか、恋人なのか、友達なのか、いちゃモンつけたり「バカじゃねぇ〜の!?」って思っている人なのか。
前も書きましたが、そんな人々の重たぁ〜い視線や声援や罵声や期待がいつも俺を駆り立ててくれます。
どんな人が食べるのか、来るのか、読むのか、わからない分、想像力や思いやりを使いますしね。
ひとつの食材なのか、サービスなのか、言葉なのか、「どう使おうか?」って考えたり工夫したりするのはやっぱり必要だし、なにより面白いし、いい「ボケ防止」になります。

いつもいつも気にしているわけにもいかない。
やりたいことも出来なくなっちゃう。
時に、「そんなの聞こえない。知らない。」なんて思うことは、大人なんだか幼稚なんだか。

そんな場面ってよくありません?
その辺のバランスが難しいんだよなぁ〜。

こんなことを考えることができたってだけでも、イタリアに来たことは決して無駄じゃないと思います。
もう半分終わってしまいました。
時間が経つのは早いものです。


・・・・・・うわぁぁぁ!!
すっげぇマジメなメールを作ってしまった・・・。
キャラ違うなぁ〜。

日記を1編作れましたね。このお話で。
あぁ〜もったいね・・・。
でも、こんなことは日記には書けないかな・・・。

さてと、それでは酒でも飲んで寝ようかな。
昨日、ミラノの見本市会場で「味の市」みたいなのがあって、ソレに行ってきたので、今日のおつまみはボッタルガ・・・とトウガラシとハチミツ!?
とっても悪酔いできそうな予感です。

日記も、昨日気分転換をしたおかげで浮かんできましたよ。
こんどは書ききれなくなって困りそうな予感です。

明日は水谷君と松浦さんが遊びに来る予定です。
だもんで、日記を作るのは次のお休みかな・・・。

では鼻歌交じりでまずはひとっ風呂行ってきます。
「お前を嫁に〜♪迎える前に〜♪言っておきたい〜♪」

・・・だから何歳なんだよ!?
お後がよろしいようで・・・。

ではまた。

Subject: 最終説明会

琢へ

今日次期の最終説明会が開かれました。いつもながら熱気と不安が入り混じった、特別の会となりました。
しかし、決して多いとはいえないお給料をコツコツとためて、人生のステップアップをしていく人たち、素敵だなあと思いますよ。
何人かの人が、琢たちの期と重なります。
フリポー、ガンベロロッソ、クレデンツァ、パオロ・テヴェリーニ、カサーレ、マラン、ベルヴェデーレ。
きっとつるんで遊びに行くんだろうな。
琢のクレモナより愛を込めては、皆熱心に読んでいるようですよ。もしかしたらメールしたいという人が出てくるかもしれませんから、その時は返事を出してあげてください。

今日はこの辺で。

ナガモト



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