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スイカ人間
こう暑い日が連日続くと頭がボーっとしてくる。 どうやら、今年のイタリアは近年まれに見る「猛暑」らしく、暑さによる死者まででているとのこと。 ここ、クレモナ(から少し離れた田舎町)も、北の地方ながらやっぱり暑い! 一種の夏バテの状態なのだろう。食欲もあまり湧いてこなくって、毎食出てくるセコンドを見るたびに「なんじゃこりゃー!こんなん食えるかぁ〜!」って星一徹みたいな気分になる。 で、それを平気でバクバク食べてるイタリア人の方々を見て食生活の違いを感じたりするわけだ・・・。 で、そんな俺のツヨ〜イ味方がフルーツとジェラート!)^o^( ここ、リストランテ・イタリアの研修の特典は、ミネラルウォーター飲み放題とフルーツ・ジェラートの食べ放題がOKなことだ。 いつものようにセコンドを食べない俺に、シェフは「生ハムとメロンでも食え!」といってくれたりする。 まかないで?メロン?生ハム?日本では考えられないゴージャスさだ・・・。 けど、お城で結婚式がある日はカットメロンの大量生産をしなきゃいけないもんで、あまり食いたいとも思わないのが残念。(−。−) ジェラートは昼の休憩時に2玉ほどもらって体を冷やすのに最適。お気に入りはレモンの味のヤツ。
でもって、最近のお気に入りはスイカ。主食はコレと煙と酒って感じだ。イタリア語だとAnguria(アングーリア)またはCocomero(ココメーロ)。最初、「アングイラ(Anguilla=ウナギ)」と言って、店の人たちを唖然とさせてしまったが、今はもう大丈夫。 日本のそれと違うのはまず見た目。日本人がスイカの絵を描こうとしたらやっぱし緑に黒で書くと思うのだが コッチで今のところ見てるスイカは黄緑に濃い緑の線が入っている。 味は日本のものと大差はない。価格は1個500円くらいで買えるそうで、かなりお安い。 大きさは様々で、時には「これ運ぶの?3個?」みたいな、楕円形の特大のモノが地面に転がっている。泥つきで。 で、注目すべきは食べ方の違い。 スイカを食べるときって、やっぱ両手で持って、志村けんみたく「シャリシャリシャリ」ってかぶりついて、種をペっと吐きだして・・・時にはその種をどんだけ遠くに飛ばせるか?なんて遊んだり・・・ってのが日本的じゃんね! しか〜し!今のところイタリア人でそんな風に食べている人を見たことが無い!俺のまわりだけなのか・・・? 切り方はゴージャス。メロン切るのと同じ要領で、縦にズバっと16分の1くらいの厚さで切る。 食べるときは、ナイフで白いとこのチョット上をそぐように切ってって、一口大に切って食べていた。 種はフォークに吐き出すか、高い確率で飲み込んでいるように見える。おなかを壊すのでは・・・。スイカ人間になっちゃうよ?(☆o☆) さすがナイフフォークの国イタリア。とってもスマートな食べ方だ。けど個人的にはスイカが高級な食べ物に見えちゃって好きじゃないな。 そういやドモドッソラで食事した際、最後に洋ナシとかリンゴが出てきて、いまいちフォークの使い方が分からなかったような・・・。 正しくは、フォークをフルーツの底の部分に刺して、皿の上に乗せた状態で皮をむいていくそうだ。 ほとんどの人は左手に洋ナシ、右手にナイフを持ってクルクル回してきってたけどね。それが普通だと思うよ。
そして、同じくよく食すのはモモ。イタリア語ではPesca。ちなみに漁業もPesca。むか〜し、高校生のときにイタリア料理屋さんでバイトしていた時に「ペスカトーレ(=漁師風)」ってスパゲティがあって、その後、コンビニで「Pesca」と書かれた紅茶らしきものを見たときは錯乱したものだ。 これも日本とは多少ちがいがあって、今のところ食べているモモは硬いものが多い。 種類は何種類かあるみたいで、果肉が黄色くて小さいものや、果肉が白くて大きいものなどがある。 日本だと桃は、「押してはいけません」て言われてもついつい押してみてしまうけど・・・くらい柔らかくって甘い味が強いイメージだが、イタリアでは、甘いというか酸っぱい味が結構強くて、食感も「ネットリ」よりは「「シャクシャク」って感じだ。 ウチの店では、この硬いモモを半分にして種をくりぬいたものに、スポンジとアーモンドとモモの実を合わせたものを詰めて、白ワインと一緒にオーブンに突っ込むようなドルチェがある。 確かに、加熱調理をするなら、これくらい硬くて酸っぱいモモの方が良いだろう。
キッチンのイタリア人が言っていたので本当なのか分からないが、「モモのような〜」と言えば「きれいな肌」、「洋ナシのような〜」と言えば「きれいなボディライン」、「スイカのような〜」というと「太ったマンマ」という意味になるそうだ。本当かな?なんかモモに比べてスイカの扱いがかわいそうな感じがしてしまうけど・・・。 そうそう、ウチの店ついでに、 リストランテ・イタリアの名物は?と聞かれたら迷わず答えるのが「夏のマルメラータとモスタルダ、冬の自家製加工食肉(サラミ類)」となる。 もちろん他にもたくさんお勧めはあるのだが、印象が強いのはやっぱりこれ。 マルメラータは日本で言うところのジャム。モスタルダはマスタード味のフルーツのシロップ付け。 マルメラータもモスタルダも、要はフルーツや野菜が出回る夏のうちに作る保存食なのだろう。 同じく、冬に作られる加工肉も大切な保存食だ。
朝、キッチンに入るといきなり「ド〜ン」ってリンゴが山積みになっていて、これの皮をひたすら剥いて切り出し。これを砂糖たっぷりの水と一緒に火にかけて、一晩置く。 翌日、翌々日、そのまた翌日と、朝にシロップだけ火にかけて、また戻す作業を繰り返し、やっとこ次の日にフルーツと一緒に 火にかけて、瓶詰めをしてシールを貼って・・・。晴れて完成! とある日にリンゴ、翌々日に青いトマト、週明けにモスタルダ、翌々日は野菜の酢漬けみたいな感じで瓶詰め製品を大量生産。 そのたびに、「今夜の夢はこれが出てくるな・・・」みたいな数の野菜・フルーツの切り出しが待っている。
モスタルダはハズカシながら、日本で食べたことが無くて、イタリアにて初体験。食べるとマスタードってよりはカラシに近いピリッとした辛さがあって、後味がとっても甘い不思議な味だ。 たぶん、好き嫌いがおもいっきり別れるトコなんじゃないかと思う。 これをサラミやチーズ、もしくは茹でた肉と食べるのがイタリア風のようだ。 よく「しょっぱいチーズに甘いワイン」というが、さらに辛い味までつけてしまおう!って感じで慣れるとけっこうおいしい。 9月に入るとカキもあるそうだ。カキはイタリア語だとCaco。複数形になるとCachi(カキ)になる。 「日本ではカキは1個でもカキ。2個でもカキ!」と力説するのだが通じないようだ。 カキまで話に出てくると、なんかイタリアなのかな?的な気分になってくる。横で鳴るのは法隆寺ではなく教会の鐘だけど・・・。 日本の梨が食べたいな・・・。洋ナシの「ネットリ」ではなく日本の梨の「シャリシャリ」が食べたい。 今日は午前中に、久しぶりに雨が降ったので涼しい。母が送ってくれたセンスを扇ぎつつ、今日もシャリシャリのスイカを頬張る。 「日本は暑いのかな〜?」と郷愁に浸る。ノスタルジックな休憩時間が今日も終わってゆくのでした。 |
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