初めてのお休みと50円のスカッチャモスケ



今日は研修先のリストランテ・イタリアに来て、初のお休み。
ちなみに、場所は「TORRE DE'PICENARDI」なるトコで、バイオリンで有名なクレモナから20kmほど離れた、良く言えばおだやかな街、悪くとると「ド」がつきそうな結構な田舎。
観光で色んなトコを周ったけど、ここまですごいのは初めてだ・・・。
ドモドッソラが、結構な都会だったという事に気づいた今日この頃・・・。
ポー川流域の、いわゆるパダーノ平野と言われる地方で、周囲は見渡す限り、というか5kmほど進んでもまだまだ果てしなく広がるトウモロコシ畑。
オーナーシェフのSERGIO氏は、このお店の他にもう一軒、「ロカンダ・デル・アルティスティ(直訳=芸術家の安ホテル)」なる、オステリアっぽい店を3ヶ月前にオープンし、なおかつ、ウチの店の横のお城の持ち主だったりする、いかにも「ボス」って感じの方。
ショーンコネリーとかジャンレノ調の顔と低めの声。歳とってもカッコいいよなぁ〜。
シェフいわく、この周辺のトウモロコシは、食用よりは乳牛の飼料用としての用途が多く、有名なグラナパダーノチーズが生まれるのだ!とのコト。

ウチの店は、そんなトウモロコシ畑の中のちょっとした住宅街みたいなトコ、広場(のような場所)の脇にあって、料理はやはり肉料理が中心。席数は通常は40席位。
ただし、2階には80名程収容可能なサロンがあり、さらに時には、前述のお城にて結婚式もやるような店。
昼は暇なのだが、夜になると「なぜこんな場所で?どこに住んでるお客様?」って感じで思いのほか繁盛するのがステキ。
調理場は俺を入れて5名。店に就いて3日目に「明日はお城で結婚式だよ!80名!」なんて言われちゃって、正直かなりドッキドキ、冷や汗はタラタラ。
なんせ、ドモドッソラにいる時は、日本語が話せる環境だったので、「CIAO!」で生きてきた感じだったが、今は、この街に日本人はきっと俺だけだろうと思われる状態。
言ってることはなんとな〜くわかるんだけど、こっちの気持ちが伝えられないわけよ!
けど、自分一人でどうにかするしかないわけっスよ!
そんなワケで、メニュー借りて訳してみたりとかにチャレンジしてみる。
なんせ難しいのは、人の(イタリア人の)名前を覚えるコト!
だってさ、到着初日でメチャクチャ緊張してる時にさ、ウチの店で10人以上、もう一軒の店で5〜6人、常連さんらしきお客様が5〜6人、スタッフとバール行って、その友達が10人位、ってさぁ・・・、ふっ 覚えらんねぇ・・ σ(・・ ̄ ) ホジホジ
最近は「どうやって書くの?」って聞くフリしてもう一度名前を聞いてる毎日だったりするんだ。
ドモで一緒だったみんなもこんな感じで働いてるんだろうなぁ〜。

んで、今日のお休みはというとじゃな、
先日シェフに「自転車か車を借して?」と聞いたところ、案の定、チャリが出てきてだね、その時に、「休みの日に、アルティスティの方にいってみな」と言われたもんでだな、行きましたよチャリンコで!片道で10kmくらいかな?
神奈川県民的には江ノ島から茅ヶ崎海岸くらい?それを往復。しかも気温33℃。
アルティスティには、シェフお手製のサラミ類・ジャム・モスタルダだの各地のワイン・オリーブオイル・チーズだのが収納されている立派なカンティーナが客席の横にあって、到着するなりそこで写真撮るフリして涼んでいたところ、スタッフが登場。
先日、名前を聞いたんだけど、やっぱし覚えていないため、「CIAO!」に引き続き恒例の「あなたの名前はどうやって書くのか知りたいんだけど?」と聞いて場をつなぐ。
「何で来たの?車?」の問いに「違う、自転車。ちょっと遠かった」とたどたどしく単語を並べたら「自転車?PAZZO(=狂ってる)!」と言われた。
俺はシェフに言われるままに来ただけなのに・・。車を借りたかったのに・・(ノ_・、)ぐすん
昼前で食欲もなかったので、皆と軽く話してコーヒーだけご馳走になって、部屋に戻る。

次はどうしようかな・・・?そうだクレモナに行ってみよう!
まずはPICENARDIの駅に行って切符を購入し、いざCREMONAへ。
バイオリンの街はとてもきれいな街で、アーティスティックな、上品な街並み。
観光地での恒例行事、ドゥオモ巡りをして、カフェで一服。ストラディバリアーノ美術館は入れなかったのでちょっと残念だったな〜と思いつつ、散歩を再開する。
バイオリン工房や服屋をのぞいて歩いていると、雑貨屋さんを発見。
あ〜そうだ、蚊取りマット(ベープ)の替えを買わなくちゃ。ハエ用の殺虫剤も欲しいな・・・。
ドモの時もそうだったが、イタリアの夏にも蚊やハエは存在する。
ドモのスーパーで、日本で見るような渦巻状の蚊取り線香とベープを購入した時は、「これで大丈夫!」と思って心を躍らせていたのだが・・・だが!?
オラが村はそんな生半可なもんじゃねっス!特にハエ!
連日連夜、寝ているところを大群で襲撃され、周りをブンブンされると、疲れもとれないよ!
てなワケで雑貨屋さんに入って探してみると、あれっ??ハエ叩きだ〜!名前を聞いてみると「パレッタ」とか「スカッチャモスケ」というらしい。
調べたところSCACCIARE=取り除く、MOSCHE=ハエ(複数)らしい。そのまんまだ・・。
日本のものより少々小ぶりながら、なんと真ん中には「MADE IN ITALY」と書いてある。
これはすごい!イタリア製だ!ぜひ買おう!と心躍らせて購入。値段は50円くらい。
帰りの電車は、イタリアに来て初のタダ乗りを実行。ってゆ〜か、切符買うの待ってる間に電車が来ちゃってね・・・。次の電車が1時間半後だったもんでね・・・。
「見つかったら罰金」と誰かが言っていたのを思い出してドキドキしつつ、見つかった時の言い訳を考えつつ、寝たふりをしつつ・・・。ドゥオモ行ったばかりなのに・・。
オラが村の駅に到着。「やった〜」と喜んでしまった。神様ごめんなさい・・。
部屋に着くとさっそくハエを発見!
ふっふっふ・・・飛んで火にいるPICENARDIのMOSCHEよ・・・。覚悟しな!

ちなみに威力は抜群!今のところ10匹ほどを退治したが、命中率100%!
イタリア商品がデザインばかり優れているわけではないのが証明できた一日だった。

明日にはまた仕事が始まる。次はどんな発見があるんだろうか。
料理以外の発見も多かったこの数日を思い返しつつワインをラッパのみする。
横では教会の鐘が11時半を告げ、いつものようにバールからはイタリア語が聞こえてくる。
なんて言ってるのかな?
50円のスカッチャモスケを振り回しつつ、考えるのであった


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