ポルコ・ロッソ
Porco Rosso

 「(1) ゴンドラに乗った豚が歌をうたっている。(2) うしろにリアルト橋」と記入されたポルコロッソのブォンリコルド絵皿注文書。ブォンリコルドの絵皿は加盟店が絵皿にデザインしてほしいことを伝え、ミラノのデザイナーがその内容に合ったデザインをして南イタリア、ヴィエートリで一枚、一枚絵付けされて焼かれます。出来上がりはご覧の通り。自らコックコートにプリントしてしまうほどお気に入りのようで、よく見ると自画像と見間違うほどの出来栄え(!?) お店の名前である「ポルコロッソ」のポルコはイタリア語で「豚」、ロッソは「赤」という意味。ピンと来ましたか?そうです、アドリア海を舞台にした映画「紅の豚」から名づけたのです。オーナーシェフ右近さんいわく、「豚はイタリア人に一番貢献している動物だし、何より私に似てるから」そして「ポルコ=豚になる前のマルコも私に似てるから(?)」だそうですよ。

 ブォンリコルドのお料理はビーゴリ・イン・サルサ。ヴェネト州を代表する独特のパスタでトルキオという道具を使い搾り出します。手間と力がかかり、あまり日本のリストランテでもお目にかかる機会も少ないもの。本場ヴェネトで修業したシェフにとっても良き想い出の一皿です。
 想い出といえばエミリア・ロマーニャ州とヴェネト州で研修した右近シェフにとってヴェネツィアはとても心に残る印象的な場所だったのでしょう。お店に飾られている調度品などヴェネツィアにゆかりのあるものが多く、一つ一つ慈しんで配置しているのがこちらにも伝わってきます。
 「イタリア料理が好きなのは、その背景にある土地、食材そしてそこに暮らす人々が好きだから。ブォンリコルドはまさにそれらが凝縮されたものだと思います。郷土料理の奥深さをずっと自分なりに探し続けられる“世界”に身を置けるのは誰にも与えられた特権ではないと思いますし、それが出来るだけでも楽しいし、幸せです。」と語る右近さん、料理人という仕事を心から楽しんでいるのがうかがえます。
 地方に暮らしまだ一度もイタリアに足を踏み入れたことのない人々にこの敦賀で「本物」のイタリア料理を味わえる場所をという思いからお店を始め、これからも変わらずじっくり「本物」をやっていきたいと言います。階下のトラットリア時代屋 (1984年オープン) から数えるとなんと21年の歳月が流れています。この月日の長さは、右近シェフの「本物」を提供する思いがお客様に伝わっている証ではないでしょうか。

 聞けばシェフは2ヶ月に一度ワイン会を開いているとか。料理に合うワインを組み合わせる「アッビナメント」はイタリアではなくてはならない習慣です。「本物」を求める右近シェフは、そのためにFICT料理研修 (3期) だけでなく、AISイタリアワイン短期研修 (4期) にも参加しました。
 忘れてならない事に、右近シェフは絵皿にあるように歌も玄人はだし。是非、行った際はワインの相談と一緒に歌のリクエストもしてみてください。
住所 〒914-0051
 福井県敦賀市本町1-7-35-2F
TEL 0770-25-8797
シェフ 右近 亨




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